山口大学遺伝子実験施設セミナーのご案内


遺伝子実験施設利用者のみなさまへ

ヒトゲノムの配列が決定され、多くの研究者はシークエンスの時代が終わりに近づいたと感じていました。

ところが、これまでのシークエンサーとは全く異なる原理で、大量の遺伝子配列を一気に決定する方法が開発されました。この方法は、従来の遺伝子シークエンスを根底か覆す実験手法として注目され始めています。この方法で転写産物の網羅的な解析などが行われ、その精度の高さに注目が集まっています。

今回のセミナーでは、ゲノムアナライザーを販売していますイルミナ(株)が機器の原理および応用例を説明していただくことになっています。

機器は、まだ導入できていませんが、ご興味のある方はぜひセミナーにご参加ください。

日時:平成20年7月30日(水)16時00から17時30分(質疑応答を含む)
場所:山口大学総合科学実験センター・遺伝子実験施設3階カンファレンスルーム
タイトル:次世代シーケンサー Genome Analyzerで解明するゲノム
講師:イルミナ(株)登内さま

セミナー詳細
次世代シーケンサー Genome Analyzerで解明するゲノム
ヒトゲノムやイネゲノム配列終了後、日本ではDNAシーケンサーは一段落したという風潮があるが、世界では新たなゲノム解析のスタートであるという認識が高い。これを後押しするように、1000ドルゲノムやメタゲノムプロジェクトといった新しい研究の流れが登場し、Illumina Genome Analyzerシステムに代表される次世代DNAシーケンサー技術が開発されている。
次世代DNAシーケンサーでは1回のランで数十億塩基以上という膨大な量の配列情報を、従来の数十分の1のコストで得ることができる。これは従来のキャピラリーシーケンス法と比較して実に100倍以上ものデータ量で、これまでゲノムセンター1施設で産出していた情報量がたった1台の装置で生産できる。その結果、ゲノム配列決定やSNP探索以外にも、ゲノム染色体異常(逆位や転座)、遺伝子発現解析、small RNA解析などのアプリケーションへの応用が広まり、またChIP-Seqなど新しいメソッドが確立されつつある。本セミナーでは、次世代DNAシーケンサーを代表するIllumina Genome Analyzerの基本原理を説明し、またそのシステムでどのようなアプリケーションが可能か、そして今後どのような展開が期待されるかについて、データやこれまでに報告されている文献などを中心に紹介する。

会場の都合上、セミナーに参加される方は、
遺伝子実験施設(cgryu@yamaguchi-u.ac.jp)までメールでご連絡ください。